コミュ力を上げるために必要なことはトーク力じゃない
コミュ力高い人って生まれつきだよね・・・
あんなにうまく話せない
人脈ひろげるとか無理だわ
社会人として働きだすまでの僕はこんな風に思ってました。
大学で友達もなかなできないし、いつも輪の中心にいるようなやつをむしろ敵対してました。
しかし、社会人になり多くの人と関わり出すことでわかりました。
「コミュ力高い=話し上手では決してない」
「一見、社交的と思う人も実は嫌われてたりする」
社会人経験10年が経ち、理解が深まってきたので記事にしてシェアします。
【コミュ力高い≠話し上手】ではなく聞き上手
コミュ力低い人がしている最大の勘違いが「コミュ力高い=話し上手」だと思っていることです。
- 話が上手い人
- 明るい人
- 愛想の良い人
こんな人がコミュニケーション能力が高い人と思いがちです。私もはじめはそうでした。
しかし、コミュニケーション能力を高めるには実は、話し上手になるのではなく聞き上手になることが重要です。
なぜなら、
コミュニケーションとは、相手が「何を求めているか」「欲しい情報は何か」を理解することから始まるからです。
まず聞くことからスタートするのです。
悩み相談でとかでよく起きる間違いとしてよく陥りがちなのは、
「何か良いアドバイスをしよう」と勘違いすることです。
- ちゃんとアドバイスしなきゃと思って口数が多くなってしまう
- 悪いところにちゃんと気づかせてあげなきゃ
何かを言うということに意識を向けがちですが、これは間違い。
まずは、なぜ悩んでいるかを理解すべきだからです。
そのためには正しく話を聞く力が必要です。
8割の人に重視される聞く力
東証1部上場企業の人事担当者(121社から回答)にとったアンケート結果だと
社内のコミュニケーションに「課題がある」と考えている企業:71%
そして、社員のコミュニケーション能力の向上で求めていること
- 的確に説明・報告する能力 :90%
- 人の話をしっかり聞き取る力 :83%
- 適切な敬語を使う力 :31%
いわゆる「報・連・相」スキルに次いで話しを聞く力という回答が多くの割合を占めています。
▼参考記事
https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/kokugo/kokugo_kadai/iinkai_02/pdf/sanko_3.pdf
話を聞く力とは
相手の話に耳を傾け「聞く」スキルのことです。傾聴力とも言います。
傾聴力とは心理学のカウンセリングなどでも用いられているテクニックですが、ビジネスシーンでも多く紹介されています。
聞く力を高める5つのポイント
聞く力(=傾聴力)を高めるには普段からどういったことを意識すれば良いのか?
傾聴力を高めるための5つのテクニックを紹介します。
普段からこの5つを意識していくことで話を聞く力を鍛えていくことができます。
それぞれ説明していきます。
相手の立場に立って考える(疑似体験)
相手の話を聞くときは
常に自分が相手の立場に置かれたらどう思うのか、どう感じるのかを考えて聞くことが重要です。
僕はこれを「疑似体験すること」と考えています。
疑似体験力が強いと相手の立場に立ってどう感じるかがより相手と同じ温度感でわかります。
落ち込んでいるところにアドバイスしてしまったり、相手の話を遮って話をしてしまったり、自分の立場でアドバイスをしても相手には響きません。
まずは相手の話を聞くことに集中する。
- 相手が話終わるまで絶対に口をはさまない
- 体は正対する(正面を向いてまっすぐ聞く)
- 腕組みしたりせず向き合っている態度を示す
- 話を聞いているときは時計をみたりせずじっと聞く
こんなことを意識していくだけでも相手にはちゃんと話を聞いていることが伝わるでしょう。
相づちを打つ
「うん、うん」、「そうなんだね」と相づちを打つと相手が話やすくなります。
ずっと黙って話を聞いていると、話している相手も「ちゃんと聞いてるかな?」と不安になってくるので、相づちを打つことで話のペースを掴みましょう。
※ただし、やりすぎは逆効果になりますので話を遮らない程度に相手のペースに合わせることが大事です。
オウム返しをする(バックトラッキング)
相手が言ったことをそのまま返す=オウム返し
これをバックトラッキングといいます。
相手が話したことを繰り返し言うことで、しっかり理解していくれている印象を与えることができます。
例)
- 「最近、あまり寝れてないんです」
- → 「そうなんだ、最近寝れてないんだね」
といったように繰り返すことで相手の話へ興味を示して次の話を促していく効果があります。
※ただし、繰り返しの頻度を多くしすぎてしまうと逆効果になる可能性もありますので相手のペースに合わることを忘れずに。
あくまで相手の話を聞く(傾聴)ことが目的であることを忘れないでください。
「私も最近寝れてなくてね」と同調して自分の話をするのではなく、相手の話聞くことを忘れずに。
▼参考記事
沈黙を恐れない
1対1で真剣な話をしていると、沈黙に耐えられずに口数が多くなってしまいがちです。
間を埋めるための言葉は、かえって逆効果です。
傾聴するためには、会話が途切れて生まれた沈黙もある程度は必要となります。
沈黙を恐れないでください。
ただし、相手が自分の考えを整理しているのではなく、あなたのアドバイスや発言を待っている場合もありますので、相手がどちらなのかは見極めましょう。
表情を相手に合わせる(ミラーリング)
傾聴するポイントとして相手の立場に立って考える(疑似体験)というポイントがありました。
相手の立場に立つことの1番簡単なことが表情を相手に合わせることです。これをミラーリングと言います。
- 相手が辛いことを話しているときは、こちらも辛い表情で聞く
- 相手が楽しい話をしているときは、こちらも明るい表情で聞く
ミラーリングを意識して表情を相手に合わせることで安心感を与えることができます。
相手は自分の気持ちを受け入れてくれていると感じます。
▼参考記事
仕事で活かされる聞く力を高めるべき
僕は、某一部上場企業の管理職を務めており、常時100名以上の社員・スタッフのマネジメントを担当しています。
普段から悩み相談、退職相談、など様々な相談を受けますが、傾聴力を意識して劇的にコミュニケーション能力が改善したと感じています。
悩み相談を受けた時、話を聞くことは根気が大事
僕の経験上の話ですが、スタッフや社員の悩み相談を受けているときにこんなことがよくありました。
- 退職したいと相談される
- 「どうしたの?」と理由を聞く
- 泣きじゃくって沈黙が続く
こんなときに相手の話を聞く前にこちらから何かを言ってしまっては駄目です。
まずは相手がちゃんと話をしてくるまでじっと待ちます。
だから一言ずつ絞り出して答えてくれたのを聞き、それにまた質問し・・・と根気よく付き合っていきます。
そんなことよりもちゃんとアドバイスしてあげた方が良いんじゃ?
こちらから話を振ってあげた方が話が進むのでは?
と思いますよね。そう思う気持ちもわかります。
しかし、まずは話を聞く。これが非常に重要です。
話す・聞くを呼吸に例える
悩んでいる人は苦しんでいます。これを呼吸に例えます。
- 話を聞く = 息を「吸う」
- 話を言う = 息を「吐く」
息が苦しいときには「息を吐く」ことが大事です。
悩んでいる人は、普段から吸いすぎて苦しいのです。
話を聞くことに時間を使うことで
相手から「この人は話を聞いてくれる人だ」と思ってもらうことができます。
そこから日常的にもコミュニケーションが増えていくことでモチベーションが上がります。
傾聴することを意識し始めてから普段の会話が自然と増えて、関係が良くなっていった経験がいくつもあります。
ちゃんと息を吐かせてあげること、と意識するとおのずと聞くべきとわかるはずです。
まとめ
コミュ力を上げるには、聞く力(=傾聴力)を高めることが最重要。
しつこいようですが「コミュ力が高い=話し上手」ではありません。
相手の話をしっかりと聞くことで話の内容や質問の意味をしっかりと理解し上手にコミュニケーションが取れます。
傾聴力は重要なビジネススキルの1つだと言えます。
普段から傾聴力を高める意識を持って会話をするだけでも今までとは違った会話ができるはずです。